宇都宮市にも「調整区域」はたくさんありますね。
先日見学会を開催したお家も、実は調整区域にありました。
そこで、ご近所では話題になったそうです。

「何であそこに家が建てられたんだろう?」と。

調整区域での建築

「調整区域」とは、建物を建ててはいけない場所

ところで「調整区域」とは、どのような区域をいうのでしょうか?

それは、建物を建ててはいけない区域です。
というのも、誰もが好き勝手に家を立ててしまうとキレイな街並みはできません。

ある程度まとまって家が建っていた方がインフラの整備も楽です。
ポツンと1件だけ建っている家にまで水道を引いたりしていたら、インフラの整備も費用がかかり大変ですね。
ここで言う費用とは税金です。
あなたが支払っているお金ですから、他人事ではありません。

そこで
「良い住宅街を作ろう!と言う地域」と、
「この辺りには家を作らないようにしよう」
と言う地域を作ろうと法律で定められました。

しかし、ここで問題が発生します。

決まったよりも前から住んでいた人は、引っ越さなければいけないのでしょうか?

ご安心ください。
そこまでの強制力はありません。

いくつかの緩和措置があり、今のままでも住む事ができます。
また、今まで住んでいない方も、条件が合えば住む事が出来るのです。

その代表的な条件とは、

  • 線引き前から親族が所有する土地である事
  • 昔からある家であり、確認が出来る事
  • その市街化調整区域に15年以上居住している事
  • 住宅を所有する世帯主の3親等以内の親族
  • 50以上の建物の敷地が、50m以内で存在している事

等で、これらに適応すると建てられる可能性が高くなります。

共通の制限として、下記の制限もありますので、ご注意ください。

  • 専用住宅・土地面積500m2以下

これらの緩和措置は地方によって違いますので、市役所か、各地方の土木事務所にてご確認ください。

これらの条件に合致しても、建てられない事があります。
それは、他に家を建てられるような土地や、マンションを持っている場合です。
あくまでも、その土地しか無い、と言う条件も厳しく審査されます。

 

調整区域につきましては、規制が厳しいのは仕方ないと思ってもいますが、もう少しゆるくしても良いのでは無いかと思う事もあります。

と言うのも、

「親が高齢者になったために、その親の住んでいる家の近くに若夫婦の意を建てたい、」

と言うご希望が、最近とても多いのです。
このような場合、何としてでも希望を叶えてあげたいと思っていても、規制に阻まれてできない場合も有るのです。

「家族が皆んなで助け合って生活をしていく」
と言う考えは、これからの高齢化社会を考えてもとても大切な事です。
そこの所を、もう少し考えていただけると良いと思います。

 

ところで、今回見学会を開催した土地は、なぜ家を立てることが出来たのでしょうか?

それは、土地を以前持っていた方が家を建てられるように開発申請をしていたために、建てることが出来たのでした。
何もなければ、建てることが出来ない土地だったのですね。

 

調整区域で家づくりが出来るかどうか、を確認するのは結構難しい事です。
ダメとなっても、何か方法があるかもしれません。

私の元では、調整区域での家づくりもたくさんしています。
悩んでいる方はご相談ください。