「里山住宅博 in つくば」も3回目。
今回は、堀部安嗣さんのお家を紹介します。

堀部安嗣さんの「つくばのベーシックハウス」

多くの人の手に届く価格帯で住むことができる要素を含んだ住宅をしました。

夫婦の生活が1階だけで完結できるようにも工夫してあります。

リビングとダイニング

リビングとダイニング、キッチンが見渡せます。
見渡せる場所もありながら、それぞれが分かれている工夫もされています。

2階部分が乗っているのは、白い壁の部分。
黒い壁の部分は、1階のみ。
前の写真を見ていただいてもわかりますね。
これは、構造的にとても大切なことなのです。

リビングとダイニングの窓

この、リビングとダイニングの窓が良いですね。

特に、この窓の下端の高さ。
椅子の座面くらいでしょうか。
広さを感じますが、包まれているような安心感も感じます。

ここは角の部分で、広く見ることができます。

角の部分を外から見ると、このようになっています。
構造的に結構悩む形です。
耐震等級2を取っているそうです。

リビングの階段

リビングの階段は、堀部さんが好きだと言っていた場所です。

ソファーの裏側に、寝室があります。
最低限だけれど、無駄がなく機能的、そのような家を目指しているそうです。
ジウジアーロがデザインした車の「ワーゲン ゴルフ」を例に挙げていました。

ソファの左に座っている黒いシャツを着ている方、たぶん堀部さんです。

リビングの天井には、通気と採光を金たトップライトがあります。
屋根の上に、もう一つ小さな屋根をつけていて、そこで採光や換気、通風をしています。

階段がなにげにカワイイ

階段の段板も、工夫されています。
角の部分に丸みを持たせているのです。

キッチンは、安くてもいい

キッチンは、いたってシンプル。
パナソニックの物を使っているようです。

「キッチンにお金はかけなくてもいい」
と言っていました。

通常なら、お金をかけているのでしょうけれど、予算を考えるとこのほうが機能的ということなのでしょう。

そのようなわけで、収納スペースもこのような感じです。

今は、イスとテレビが置いてあります。

キッチンの収納家具は「イケアでもいいんじゃない」とも言っていました。
今までの考えを知らないので経過はわかりませんが、割り切っています。

「大切なことは、設備が家の価値を決めるのではなく、プランがその家の価値を決めること」
と、おっしゃっていました。

キッチンからのウッドデッキ

キッチンからは、このような可愛いウッドデッキに出ることが出来ます。

このような半外部環境が重要になってくると考えているようです。
コモンスペースにつながっていくのでしょう。

伊礼さんも大好きな、あのイスが!

伊礼さんも大好きな、あのイスが置いてありました。

やはり定番なのですね。

寝室は、1階に

シングルが2台並べておける広さ。
寝室を1階に配置することで、1階のみでの生活を視野に入れています。

収納にいるのは、たぶん堀部さん。

会場にいたのなら、声をかければよかった。
まだ、堀部さんがどのような方かを知らなかったのです。

洗面台

一見普通の洗面台に見えますが、上にはトップライトがあります。

これが、洗面台上のトップライト。
通風、換気を担っています。

洗面脱衣所

ハンガーパイプもしっかりと付けてある洗面脱衣所。

右のタオルかけが付いているのは、壁ではなくて建具。
このような機能、建材メーカーでも出してくれないかな。
オプションでもいいので。

洗濯パンは使っていませんね。
だからスッキリ。

お風呂

お風呂の窓は、高い場所にぴっちりと付けていますね。

今回のように、外とのつながりを考えると、お風呂の窓の位置をもっと下げたくなりますが、外部から見えるのを抑えたのでしょう。

2階の洋室①

2階の洋室には、吹き抜けとつながる格子があります。

この格子は、横に動かして開け閉めが出来るようになっています。

入り口ドアの上にはランマが付いていますね。
今回の「里山住宅博 in つくば」でも、このようなランマをつけているお家が何箇所かありました。

家全体の環境を整える際に、大切なのでしょう。

2階の洋室②

こちらは勾配天井になっている洋室です。

断熱材が見える天井

2階の納戸の天井は、仕上げがしてありませんでした。

目ているのは、下地と断熱材。

この断熱材がとても効くので、見えるようにしたとか。

玄関

玄関です。
靴で、大変なことになっていますね。

雨も降っていたので、汚れてしまわなかったか心配です。

下駄箱には、手で掴む丸い部分が付いています。
手すりではなくて、これも使いやすかったです。

シュークローク

玄関の収納もしっかりと確保してあります。
ハンガーパイプも便利ですよ。

建築家の家は、デザインを優先するあまりに使いにくくなってしまうことも多いのですが、堀部さんの家はしっかりと現実的な住みやすさも兼ね備えていると感じました。

堀部さんの本とサイン

堀部さんの本を購入するとサインをもらえるというので、購入しました!

サインが、これです。

書いてくださったイラストは、今回のお家を上から見たところですね。
カワイイ。

次回は「里山住宅博 in つくば」、4回目。
「森 みわ」さんが監修したお家を紹介します。