まさか、こんなに早く来るとは思いませんでした。

私が想像していたのは、秋以降くらいかと思っていたのですが。

それは「住宅ローン」の返済に困る人々。

フラット35をやっている「住宅金融支援機構」への返済の相談が3ヶ月の間で激増しているそうです。

Yahooニュースに掲載されているので驚きました!
それが下の記事です。



ここのところ少なかった競売物件

「競売」と言う言葉をご存知でしょうか?

「競売」とは、住宅ローンの返済ができなく買った方のお家を、返済の代わりに裁判所が販売し、返済の一部に当てると言うシステムです。

実は、私も栃木に帰ってきた頃に競売物件の仕事をしていた事があります。
もう、10年以上前の話です。

その頃は、毎月下野新聞に競売物件が数十は掲載されていました。
私も、毎月15件くらいのお家を見て、裁判所に入札して購入していました。

古いお家も多かったのですが、築5年くらいのまだキレイなお家が競売にかけられている事を知ってしまうと、住宅業界の人間として残念に思ったものです。

この競売、最近では物件も減り下野新聞にも掲載されなくなっていました。

経済がどうとかは別として、求人倍率も高く競売に出るお家も少なくなっていたのでしょう。

コロナで状況が変わった!

ところが、コロナのせいで状況がガラッと変わってしまいました。

予定通りの収入が得られなくなってしまった方が多く出ました。

状況は違いますが、以前アメリカでも似たような問題が起こっています。

アメリカで起きたサブプライムローン問題

アメリカで2006年以降に起きたサブプライム問題、忘れている方も多いかもしれませんね。

これは、信用力(返済能力)の低い方に対する住宅ローンの事です。
規模は、住宅ローン残高の1割強くらいだったそうですが、回り回って金融資本市場の変動にまで発展したそうです。

(サブプライム:信用度の低い人判断される層の事)

この問題は、住宅ローンは経済にとっても大切だと教えてくれた問題でした。

世界で突然起きたコロナの問題ですが、経済面ではまだまだ出そうです。

政府は「GO TOキャンペーン」を慌てて始めましたが、予想以上の大きな問題に発展すると考えているのかもしれません。

オリンピックの中止を予言した「アキラ」。
印象的なシーンがありました。

それは、地中に冷凍保存されている「アキラ」の現場を見て、「慌てて作り上げた、その焦りが見える」と言うようなセリフがあります。
うろ覚えなので、違っていると思いますが。

まさに、今の日本経済は「アキラ」そのものなのかもしれません。

6ヶ月は、未収入でも大丈夫な資金は取っておきましょう!

では、住宅ローンを利用する場合、何を心がけたら良いのでしょうか?

いくつもあるのは確かなのですが、確実なことは一つ。

いつでも、自由に使える現金(預貯金)をしっかり取っておく事です。

会社経営でも、これに勝る事はありません。

では、どのくらいの現金を蓄えておけばいいのでしょうか?

ざっくりですが、私は「6ヶ月は取っておいてください」と言っています。

6ヶ月は未収入でも返済して、生活できるくらいの預貯金です。

今の仕事ができなくなっても、日本に求人が無くなっているわけではありません。

だいたい、半年もすれば何らかの仕事は見つかり収入は復活するでしょう。

この6ヶ月の根拠は、そのようなところです。

余裕のある家づくり

また、お家作りをする時には、余裕を持てるような資金計画をしてください。

最近のお家は、高額になってきています。

確かに性能が良くて、光熱費が少しは下がるかもしれません。

しかし、困った時に返済は待ってくれません。

あなたのお家をつくってくれた住宅会社も助けてくれません。

あなたが全ての対応をしなくてはいけないのです。

それには、資金面で余裕がある事が大切なのです。

返済に困ったら、金融機関に相談を!

返済に困りそうになった時、不安な時、その時は借入た金融機関に問い合わせをしてください。

返済金額を変える「リ・スケジュール」と言う方法を取ってくれるかもしれません。

いきなり、返済できないからと言って支払わないのは危険です。

その前に、金融機関に相談をしてくださいね。

もう、あの競売物件に出るような苦しいご家族を見たくはありません。

参考文献:

<取材・文/週刊SPA!編集部> ―[コロナ禍と人生]―

内閣府:第1部 海外経済の動向・政策分析
      第1章 サブプライム住宅ローン問題の背景と影響