宇都宮市 若草自邸 基礎が完成しました!せっかくなのでブログを書きます!!

西村邸の家づくり

長い戦いでした。まだ戦いの途中ですが。基礎が完成しました。タイミング的に掲載するかどうか迷ったのですが、せっかくなので掲載しましょう!

これが、完成した基礎です。

一般的には中に細かく立ち上がりがあるのですが、今回はそれが一切ありません。その代わりに見えないところに大きな基礎を作っています。

別な角度から。3時頃には昔の事務所の影がかかってくるので、半分くらいが陰になってしまいます。

ちなみに、真ん中あたりに内側に入った絞ったような基礎があります。あそこは、真ん中がホールや通路、その左右は外になります。

グリッドポストが真っ直ぐに並んでいますね。こちらは、寝室やクローゼット、浴室などを作ります。

こちらは、LDKのある部分です。全く基礎がありませんね。ここまで無くしてしまって、床鳴りとかが起きないか心配ではあります。構造計算上は完璧ですが、その通りに作ったからといって完璧かというと残念ながらそのようにはなりません。問題が起きないように現場での調整も大切です。

ガッチリと固定されたグリッドポストです。レベル(基礎の高さ)をそれぞれの場所で確認したところ、それなりの誤差が出ていました。土台とグリッドポストの間に隙間ができてしまうので、パッキングを挟んで調整します。

というわけで、次は土台敷です。

来週は、とうとう上棟になります。楽しみです!

宇都宮市 若草自邸にピンチが、基礎に水が溜まってしまいました!

西村邸の家づくり

一般的な基礎は、水が溜まらないように水抜きの穴を開けておきます。その場合欠点もあり、完成後に外から水やシロアリが入ってしまうこともあるのです。

今回の自邸では、外から何も入らないように作りました。ところが、これはこれで問題があるのです。工事中の雨水の問題です。2月は天気がいいだろうと勝手に考えていたのですが雪や雨に見舞われ、基礎の中は水がタプタプな状態になってしまいました。

もうすぐ土台敷なのにこれではいけません!

というわけで、水を抜くことにしました。が、、、これがなかなか大変でした。

掃除機で水を抜く!

まずは、掃除機で水を抜こうとしました。現場用の掃除機で下の写真に写っている紫色の蓋がしてある物です。

この掃除機は万能で、埃だけではなくて水も吸ってくれます。下の銀色の部分がバケツのようになっていて水が溜まるのですが、5秒くらいでいっぱいになってしまいます。これはすごいと水を汲み出していました。

容器がいっぱいになったら、蓋を外して水を出して。また蓋をして水を吸い出して、、、。1時間ほど行ったのですが、水が減った気がしません。少しは減ったのですが、まだまだ先は長そうです。

通常よりも大きな基礎です。溜まった水の量も半端ではありません。

そこで、事務所からダメ元で水中ポンプを持ってきました。水中ポンプは、水深が20mm以上ないと吸ってくれません。試したのですがチョロチョロしか水は出てくれませんでした。テープで水深を調整できるようにしたりしたのですが、無駄でした。

これでは埒が開かないと、ホームセンターへ水中ポンプを見に行きました。もっと浅い水深に対応した物がないかと。一番浅くても10mmでした。エスホームの中村によると、ほぼ0mmでも吸ってくれるポンプがあるとのこと。

業者向けで土曜日でもやっている「ケンデポ」に行ったら、ありました。水深1mmの水も吸ってくれる水中ポンプが。でも、価格が高い。どうしようかと思ったのですが、非常事態ということで購入しました!

水深1mmまで吸ってくれる水中ポンプ!

さっそく、水を吸い出す用意をしました。ポンプは、最初の空回りを防ぐために差し水をします。ホースを繋いで、靴でも歩けるくらいの浅い水たまりにポンプを置きました。コンセントを入れるとポンプが動き出します。数秒後、ホースから勢いのある水が吹き出してきました!

このポンプはすごいですね。どんどん水を吸い出してくれます。さっきまでの作業はなんだったのだという感じです。

1mmというと本当に浅く、コンクリートも乾いてきます。1時間ほどすると、、全体的に水がひいてきました。

全部が乾くところまでは行きませんでしたが、おおよその水は無くなりました。あとは、太陽の光で乾くのを待つのみです。

家づくりは、外で行うので思い通りにいかないことも少なくありません。特に、雨などの天気の影響は大きいのです。今回のようなことはそれほど多くはありませんが、季節によっては基礎の中に水が溜まってしまうことは避けられません。それで基礎が悪くなることはないのですが、作業には差し支えが出てしまいます。
今回のように、迅速に対応することはとっても大切なのです。

宇都宮市 若草自邸 グリッドポストを耐圧板へ固定します!

西村邸の家づくり

多くの職人さんが頑張ってくれたおかげで、グリッドポストの固定まで辿り着きました!
ありがとうございます。

今回は、グリッドポストを固定します。

ケミカルアンカー

グリッドポストは、ケミカルアンカーで固定します。
それが、こちらです。

ケミカルアンカーとは、ボルトとコンクリートをくっ付ける接着剤のような物です。

一般的に、ケミカルアンカーは利用しません。理由は、弱いから。

ただし、リフォームの場合などでアンカーボルトを増やしたい場合には利用します。新築でも、増やしたいという場合などにも利用することはあります。

今回のケミカルアンカー施工は、アンカー施工の専門業者さんに依頼しました。専門業者さんがやらなくてはいけないというわけでは無いのですが、重要な部分の施工でもあるためです。

専門業者さんだけあって、知らないことも教えていただきました。

それは、今回利用するケミカルアンカーは、一般的に使っている物では無いということ。一般的には有機質の物を利用しているそうです。
今回グリッドポストで利用されている「C・C&アンカーE」は、無機質なのだそうです。何が違うかというと、今回のケミカルアンカーは燃えません。
「燃えないのか〜、」と思いましたが床下のこの部分が燃えることは考えにくいので、そのためにこれを選んだとは思えませんが。

建築の世界では、強度を厳密に計算しているので指定されたらそれを利用するのが鉄則です。

アンカー屋さんも調べてくれて、施工することになりました。

それでは、施工方法を順に追っていきましょう!

穴あけ!

まずは、穴あけです。

穴の深さは100mm、10cmですね。

コンクリートというと硬そうですが、実際に硬いのですが、ドリルで簡単にあいていきます。

たまに鉄筋にぶつかる時もあるのですが、その際には少し角度を変えて開けていきます。
本来であれば鉄筋に当たってしまうのはいけないのですが、どうしてもそのような場所が数ヶ所ありました。

アンカー屋さんに聞くと、これだけ鉄筋に当たらないことは珍しいのだそうです。

コンクリートの穴を開けると、その粉がこんもりと山を作ります。

お掃除!

次に、お掃除をします!

掃除機で吸い取ります。先端には細いチューブを付けて、穴の奥に入っている粉まで吸い出します。

ブラシなどでもゴシゴシして埃を取ります。

下の写真の、上の方がブラシ、下の方が埃を吸い取る掃除機につけるチューブです。

ボルトを止めていきます!

掃除が終わったら、最初にお見せしたケミカルアンカーを穴の中に入れ、上からボルトを差し込みてドリルで止めていきます。

ケミカルアンカーのケースはガラスで出来ているため、それを割りながら打ち込んでいきます。

ナットは、空回りしてしまわないようにワッシャーを挟んでダブルナットにしています。

完成です!

これで、アンカーボルトの固定は完了しました。

ケミカルアンカー自体は、手で触るとコンクリートのような感触です。

強度が出るには、気温によっても違ってきます。今回は、気温が5度ほどでしたので6時間ほどは硬化養生の時間が必要です。

今回は、2日間ほど養生期間を置きました。

ボルト締め!

2日目にボルト締めです。

目標トルクが40Nmと指定されていたので、トルクレンチを利用して締めました。

これで、ガッチリと完成です!

宇都宮市 若草自邸 基礎の立ち上がりの打設をしました!随分と形が見えてきました!

西村邸の家づくり

耐圧板の打設とグリッドポストの配置が終わったら、次は基礎の立ち上がりを施行します。そのための型枠の配置を行います。

型枠を内側にも!

耐圧板を打つまでは、型枠は外側にしかありませんでした。今度は、内側にも取り付けました。この間にコンクリートを流し込み、基礎の立ち上がりを作ります。

私が行ったときには、すでに枠工事は終わっていました。

この時に、基礎と木の部分を付けるアンカーボルトやホールダウン金物も設置します。今回は金物工法なので今まで以上の精度が必要になります。ボルトをしっかりと止めています。

下の写真は、エコキュートの台になる部分です。今回はエコキュートのタンクを屋内に配置するので一緒に施行しました。通常は、建物本体の基礎工事が終わった後に行うのですが、今回は先に一緒に施工することができました。

アンカーボルトやホールダウン金物の配置が終わったら、ボルトにコンクリートが付かないように養生テープを付けていきます。このような丁寧な施工が大切です。

立ち上がり打設開始です!

朝の8時頃、予定通りにコンクリートミキサー車が来ました。それほど置いておけないので、早速打設に入ります。

左のパイプを持っている人がコンクリートを流し込みます。右の棒を持っている人は、流しこまれたコンクリートを撹拌します。この撹拌がとっても大切で、撹拌の丁寧さによって基礎の出来上がりが違ってくるほどです。

表面を見るとボコボコに見えますが、この後でレベレーという表面を平にする作業に入るので心配いりません。部分的にはコテで補正します。

反対側を打設するには、このようにポンプ車を伸ばします。倒れませんよ!

ぐる〜と回ってきて、もうすぐ一周です。

打ち込みは、1時間ほどで完了しました。順調です。

打設完了!金物の補正です!!

コンクリートの打設が完了しました。コンクリートを打った後には、表面を平らにして金物の微調整を行います。

微調整が終わった所は、先ほどの緑色の養生テープを剥がしているのがわかりますね。

コンクリートを保温します!

コンクリートの中には沢山の水分があります。コンクリートは、セメントと水分との化学反応で固くなるので水分は大切なのです。
ところが、寒い時期ですとコンクリートが凍ってしまうことがあるのです。凍ってしまうと、、、コンクリートの強度が出なくなってしまいます。そのような事が無いように保温カバーをします。

「これだけで凍らないの?」と疑問に思われるかと思います。そもそも、コンクリートはセメントと水の化学反応で固まるので発熱するのです。その発熱があるので氷にくいともいえます。それでも、凍ってしまうことがあるので、より凍りにくくするために強度のあるコンクリートを利用して発熱を促します。このカバーをするだけでも放射冷却が防げるので、効果が大きいのです。

このまま、1週間の養生期間をおきます。養生期間とは、コンクリートが固まるための時間です。1週間後に型枠を外します。

コンクリートの最大強度が出るにはもう少し時間が必要です。

次回は、グリッドポストを固定するための作業に入ります。

宇都宮 若草自邸 グリッドポストを配置しました!

西村邸の家づくり

耐圧板の養生も終わり、墨出しもして、グリッドポストの本体を配置します。

グリッドポストとは?

『そもそも「グリッドポスト」って何?』
と言う方が大半でしょう。

そこでグリッドポストのおさらいです。

グリッドポストとは、基礎を作る工法の一つです。

基礎を作る際には、家の周りに立ち上がっている部分がありますね。コンクリートで見えている部分です。
基礎の立ち上がりは、家の外側だけではなくて内側にもたくさんあるのです。この立ち上がりは、基礎を強くする上でもとっても大切なのです。

ところが、立ち上がりがあればあるほどメンテナンスや設備配管がしにくくなってしまうという欠点があります。

その欠点を無くすためにも開発されたのがこのグリッドポストです。

今回の私の家では、玄関部分以外の立ち上がりは一切ありません。

それでは、設置開始です!

中に運ぶのが、重くて大変!

まずは、グリッドポストを基礎の中に運びます。重いのでバックフォーが大活躍!
グリッドポストをトラックから降ろすときにも基礎屋さんは手伝ったのですが、かなりしんどかったようです。そこで、今回のような方法で運ぶことになりました。

今回のグリッドポストの重さは1つ40kgあります。20kgくらいまででしたらなんとか運べますが、40kgともなると簡単に運ぶことはできません。

建物の中では台車も利用しました。と言っても台車は150kgまでしか乗せられません。多くても3個、後半は2個づつ運びました。

墨に合わせて配置していきます

大まかに運んだら、墨に合わせて並べていきます。

1つだけの所と、十字に組み合わせた2種類があります。十字の方は上から差し込むように設置します。
中には鉄筋の入ったコンクリートの塊なので、かなりの強度はありそうです。

水平かを確認します

次に、並べたグリッドポストが水平かどうかを確認します。水平定規を置いて、泡が真ん中にあればOKです。
精度は1/100の勾配以下にしなくてはいけません。けっこうシビアですね。

このように、全部のグリッドポストで確認していきます。全部OKでした。

グリッドポストでは、この水平がきちんと出るか心配だったので一安心です。もし、水平が出ていない場合、耐圧板を削って調整します。

耐圧板のコンクリートは、重力でもならされるので意外に水平を保ってくれるのかもしれません。

グリッドポストの配置が終わりました!

重くて大変でしたが、無事グリッドポストの配置が終わりました。奥では、基礎屋さんと手伝ってくれたスタッフが休んでいます。

金物をネジで仮止め!

配置が終わったら、グリッドポストを耐圧板に固定するための金物をボルトで固定します。と言っても、今は仮止めの段階です。

金物の付け方は、形状によっても違います。全部で3種類あります。

グリッドポストの配置が終わったら、基礎外周部の立ち上がりの工事になります。

と言うのも、外周部の基礎高さは、グリッドポストの一番高い高さに合わせる必要があるためなのです。万が一基礎の部分よりもグリッドポストが高いとグリッドポストを削らなくていけません。それは基本的にできないのです。

では、グリッドポストが他の基礎よりも低かったらどうするのでしょうか。それは基礎パッキンのように高さ調整プレートを入れて調整します。外周部は気密を取る上で大切なので、高さ調整プレートも使えないのですね。

と言うわけで、次回は基礎の外周部立ち上がりの打ち込み作業です!

ページの先頭へ