家づくりに関するトラブルで多いのは「雨漏り」と言われています。
特に、最近はデザインされたお家も多く、トラブルにつながっているようです。
「日経ホームビルダー 2016年1月号」に、雨漏れの特集記事が掲載されていました。
それもこの特集は、2か月連続です。
思った以上に雨漏れは多いようです。
このような問題は表面化しにくいので気にする方は少ないのですが、
とても大切なことです。
この特集を見ていて面白い記事を発見しました。
それがこの表です。
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この表はニュージーランドで使われている物をわかりやすくしたものです。
やはり、ニュージーランドでも雨漏れは問題なのか、
この表は「雨水侵入防止指針」を示しています。
この表の設計の基準でスコアがある一定以下でないと
設計見直しをしなければいけません。
ここで特に危険とされているのは、
・屋根・壁のデザイン
・軒の出(壁から屋根の出っ張っている部分)
・外皮の複雑さ
・バルコニーのデザイン
これらは、日本のお家の雨漏れのしやすいお家の形と一緒ですね。
屋根で特に希望が多い形が、「軒の出を無くせないか」と言う要望です。
もともと、首都圏のような敷地の狭い地域で少しでも家を大きくするために
軒を削ったのが始まりのようですね。
実際に、私も千葉県の柏市でリフォームの仕事をしていた時に、
軒の出のないお家の雨漏れを依頼されたことがありました。
しかし、この軒の出は日本の気候などを考えるととても大切なのです。
軒を出すことにより、雨水が壁に当たらなくなり、雨漏れを防いでくれます。
いろいろな賞を取るような建物の多くも、軒の出が少ないお家が多いのも事実。
私としては、よほどの注意をしていても経年劣化を考えると「軒の出がないお家」は、
将来にわたって問題を持っていると考えてしまいます。
新しい事務所を考えて設計事務所とお打ち合わせした時の事を思い出します。
最初は鉄骨で作ることを考えていたのですが、その時に言われたのが、
「鉄骨は雨漏れしますから、」
と、簡単に言われてしまいました。
知らないところで、雨漏れは起きているのかもしれませんね。
私もニュージーランドのオークランドに1年程いましたが、
私の住んでいた家で雨漏れはありませんでした。
そもそも、雨はほとんど降らなかったです、そういえば。