家づくりを進めていれば、聞いた方も多いのではないでしょうか?

「ウッド・ショック」

ウッド・ショックとは、今年の3月末頃から始まった材木の高騰のことです。

材木の価格が高騰したのは、日本だけではありません。
世界的に価格が上がっています。

下野新聞にも、6月25日には1面に大きく掲載されました。

今までも、材料が止まってしまったとか何度もありましたが、ここまで価格が上がったことはないと思います。

なぜ、材木がこれほどまでも値上がりしたのでしょうか?

ウッド・ショックの原因は?

世界的な材木価格の高騰を招いた原因は、何があるのでしょうか?

諸説ありますが、2つが言われています。

  1. 輸送用コンテナの不足
  2. アメリカの住宅着工数の増加

それにしても、この2つには不思議なこともあります。

1. 輸送用コンテナの不足

1の輸送用コンテナは、まず中国で不足したようです。その辺りから世界的に広がりました。

とわ言え、不思議なこともあります。コンテナが不足したら、材木以外の物も輸出入が滞るようになり、物不足になり他の物も価格が上がるはずです。そこまで物不足の話は聞きません。

2. アメリカの住宅着工数の増加

2のアメリカでの住宅着工数の増加が言われています。その理由として、コロナのせいでアメリカでもテレワークが多くなったとか、財テクでお金ができた人が家を建てているとか言われているようです。

ロイターの4月17日の報告によると、3月の着工数は、前年同月比37%増になっています。

下のグラフは、Bloombergが5月18日に発表しているアメリカの住宅着工数です。

確かに、2018年の秋と比べると、1.5倍くらいになっているのがわかります。

ちなみに、5月18日の発表では156万9000戸となり、前月よりも9.5%減っています。建物の価格が上がってしまっているのが、原因のようです。

日本が輸入してるのは欧州が多い

コンテナ不足とアメリカの着工数増加を理由に挙げましたが、日本が輸入してるのは欧州が多いのです。

それでも、材木の価格が上がってしまったのは、アメリカの市場では不足して欧州まで手を伸ばしたとも言われています。

そこで言われるようになったのが、日本の材木の安さ。

他の国では、日本よりも高い価格で材木を買うと言うようになりました。

そうすると、材木屋さんは少しでも高いところに売るようになりますよね。

でも、すぐに量を増やすことはできません。

そこで、材木が不足し価格も上がってしまったようです。

アメリカでは、材木関係の会社が再編されたので、より動きが悪くなったという話もありました。

材木の価格は4倍!

材木の価格が上がり始め、アメリカでは4倍の価格までついているようです。

これは恐ろしい価格です。

と言うのも、材木の費用は、お家にかかる費用の約15%を占めています。

例えば、1800万円のお家の場合、材木に約270万円かかることになります。

それが4倍ということは1080万円になってしまいます。

トータルで、1800万円のお家が2610万円になってしまうのです!

う〜ん、分からなくなってくる金額ですね。

実際には日本国内ではここまでの高値にはなっていません。
まだ、大丈夫です。

日本では1.7倍!

では、日本ではどのくらい価格が上がったでしょうか?

今までに、価格が上がったのは2度。

それぞれ、1.3倍づつ上がっています。

1.3倍×1.3倍=1.69倍!

と言われています。

アメリカの4倍よりはずっと少ないですが、これでも、すごい数字です。

エスホームとしましても、今までにご契約をいただいた方にこ簡単にこの分をお願いすることはできませんので、なんとかやりくりをしたりしています。

それにしても、痛い金額です。

これからの材木の金額は、落ち着くと考えるべき

先行きが見通せないまま6月末を迎えましたが、材木価格に変化が出てきました。

それが、こちらです。
BloomBergが発表した、材木の先物取引価格のグラフです。
先物取引のグラフを見ると、将来の価格が予測できると言われています。

昨年末から値上がり始め、5月7日頃から下がり始めているのが分かります。

ピークの時から、既に半値くらいまで下がりました。

流石に高すぎて売れなくなったのでしょう。

それでも、以前に比べて2倍の価格がついています。

将来の金額はどうなるのでしょうか?

大方の予測では

「下がることには下がるが、以前の金額まで下がることは無いだろう」

と言われています。

これは、日本の材木の購入金額が安すぎる、と言われてしまったことからも考えられることでしょう。

まだまだ先のことは分かりませんが、少しは落ち着いてくれることを願わずにいられません。

参考資料

  • 下野新聞:6月25日1面記事
  • Bloomberg:5月18日 アメリカの住宅着工数
  • Bloomberg:6月30日 材木の先物取引価格